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気配を消すということ

  • 執筆者の写真: Sae Kani
    Sae Kani
  • 2020年1月16日
  • 読了時間: 3分


先日のブログにも書いたけど、私は「圧」が強いらしい。なんの圧かっていうとプレゼンスの圧。


T R Eのトレーニングでお互い目を瞑って触り合う練習があるんだけど、講師の私が黙って後ろを通ると、目を瞑っているのに「今、さえさん通った、暑い(圧い?)」というんです。(笑)


声も大きいの。トレーナー業を始めて15年近くたつので、自然に声が大きく通るようになってしまったらしい。時々、家族に注意されます。「うるさい」って。


T R Eのセッションしている時の私はまるで別人とよく言われますが、セッションが終わるとみんなびっくりされます。こんなにやかましい人(とは言わないけどw)なのかって。


プレゼンスが大きいって別に悪いことじゃない。熱いのは、「火」のエネルギー、生命力、人をインスパイアし、ハートを揺るがし、物事を動かしていくエネルギー、現実化は「火」のエネルギーがなければ始まらない。


それは自分でいい意味で自覚しているんだけど ……

もうこれだけじゃないんだよね。


トレーナー業の前は数年間、フォトジャーナリストをしていました。20代のときの話。アジアの被災地や紛争地でドキュメンタリー写真を撮っていた。それこそ、今死にかけている子供の手を握っているお父さんとか、亡くなった旦那さんを前に泣き叫ぶ女性とか。


ここに私がいたらいけないんじゃないかっていう場面で、カメラを向けなければいけない葛藤はずっとあった。だからできるだけ小さくなって、呼吸を鎮めて、ただただ左目から見えるものにだけ意識をむけて、マインドは止まり、右手の人差し指だけが動く。一瞬一瞬に変わる影と光と人の表情だけを追う。そんな時間を過ごして、気配を消すということを学んだ。


なのに、その後トレーナー業を始めて、すっかり忘れていたの、この気配を消す感覚。


最近、またそのことを思い出した。瞑想中に。


自分という枠がなくなって、何者でもなくなってしまった瞬間があった。周りも、自分を見ている観察者もいなくなって、ただ「在る」になった時。ただ周り全部に溶け込んでそれらの一部になった時。気配が消えた。


あとになって、あの感じ、どこかで覚えがあると思ったら、そうだ、写真を撮っていた時にそうなっていたことがあるって思い出した。ファインダーから見ている「目」さえなくなって、被写体と一体になった感覚。ゾーンに入るっていうのかな?


あの時、瞑想してたんだなぁって。「いつも空気みたいに現場にいるね」って言われたっけ。大きな西洋人のカメラマンがセキュリティーに追い返されるような場面でも、私は透明人間のようにどこでも通れた。気配が消えてたのかもしれない。


この気配のない感じが、今、とても気持ちいいんです。時々、自宅で富士山を見ながら瞑想していると、富士山の一部になって消えてしまうような、消えてしまいたいような気分になる時がある。すると、時間の感覚がなくなって、何日でもそのままでいれるような感じになる。ちょっと危ない感じに聞こえるかもしれないけど(笑)その時はとても至福です。


本当のプレゼンスは圧じゃない。火でもあり、風でもあり、影でもあり、水でもあり、土でもあり。ただの「空」でもあり。


自分の中で、一瞬だけ生じた、あの何者でもないプレゼンス。私の中に強烈な印象だけを残して、ケモノ道のように、さっと通り過ぎて行ってしまったけれど、私はそれをまた見つけようとして毎日もがいています。もがいても手に入らないのはわかっているんだけど。これが「Longing」 ってやつかな?(笑)


「生まれることなく、死ぬことなく

名前もなく、顔もない ― そのプレゼンスへ」 OSHO


今年は、この「気配を消す練習」をまた少ししてみようと思う。

コメント


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